2026.08.08
泉ヶ丘駅前 壁面アート制作プロジェクト「とちのきおくひらく」
大阪府 堺市
- 塗装設計
CONCEPT
場所の呼吸と共鳴する表現 ―日常の風景に寄り添い、新しい景色へと「ひらく」―
泉ヶ丘の駅前を行き交う人々の気配、日常の光、まちの余韻。
表現者がその場所に立ち、空間と静かに呼吸を合わせるなかで、必然的に紡ぎ出される軌跡があります。
表現者がその場所に立ち、空間と静かに呼吸を合わせるなかで、必然的に紡ぎ出される軌跡があります。
本プロジェクトは、あらかじめ厳密な完成図を決めて描く従来の手法とは異なり、その時、その場所との対話を通して、新しい景色へと「ひらいていく」ためのアート制作です。
泉ヶ丘駅前商店街における閉店店舗の仮設壁面をキャンバスとし、単なる「目隠し」や「装飾」ではなく、場所の記憶や空気に呼応するアート作品をその場で生み出すライブペイントを実施しました。「なくなった場所」として隠すのではなく、今の空気を受け入れながら「新しい景色が生まれる場所」として空間を前向きに転換し、通行する人がふと立ち止まりたくなる風景を作ります。
巡り合わせの色彩:あるがままを受け入れる
あえて新たに色を整えすぎず、その時手元にある「余剰塗料」を活用しています。
色を選びすぎないことで、アーティストの計算を超えた純粋な対話や偶然との共鳴が生まれます。この「余りもの」を新しい景色へ転換するプロセスは、閉店跡という現状を肯定し、未来へ繋ぐ姿勢そのものです。
意図を超越した偶然の巡り合わせを受け入れることで、作品に新たな命が吹き込まれます。また、余剰塗料の活用を通じて、今ある資源を大切にする持続可能な取り組み(SDGs)としてのストーリーも紡いでいます。
制作方法:その場で立ち上がるライブペイント
- STEP 1:観察と共鳴
泉ヶ丘の光、音、人の行き交う気配を全身で受け止め、場所の空気やリズムに魂を触れさせます。 - STEP 2:巡り合わせの描画
手元にある余剰塗料を用い、作為的な物語を押しつけず、場所のリズムと呼応しながら即興的に色を重ねていきます。 - STEP 3:景色の誕生
描く行為自体が、その場に新たな「時間」と「会話」を生み出します。見る人それぞれが自由に意味を感じ取れる「余白」を大切にしています。
土地に残る記憶を、いまの感性でつなぐ
約1600年前、この地には日本最大級の須恵器生産地「陶邑(すえむら)」が広がっていました。土から生まれた器は川を通じて各地へ運ばれ、人と文化をつないでいきました。時代は移り、この丘には泉北ニュータウンが生まれ、新たな暮らしと風景が重ねられてきました。
この壁画画は、そんな土地に流れてきた時間を、色・線・かたちで表現しています。
- 稜線と川の線:壁をつなぐ流れるような線は、丘の稜線、須恵器を運んだ川、そして人々が歩んできた時間。
- 太陽と月:昼と夜、季節、巡り続ける時間。
- 土の色:一番下に広がる土の色は、泉州の土、この地域の土、須恵器を生み出した土。
古代の陶邑から、泉北ニュータウンへ。そして、これからの泉ヶ丘へ。
土地に残る記憶をいまの感性でひらき、エリア全体の価値や魅力を前向きに更新するアートとして、未来の風景へとつないでいきます。
土地に残る記憶をいまの感性でひらき、エリア全体の価値や魅力を前向きに更新するアートとして、未来の風景へとつないでいきます。
CREDIT
対象場所:泉ヶ丘駅前商店街(閉店店舗 仮設壁面)
依頼・協働:株式会社NANKAI
企画・デザイン・制作・広報:株式会社 Add Wall
プロデュース&ディレクション:上山浩之
アーティスト:Add Wall collective
CREDIT
対象場所:泉ヶ丘駅前商店街(閉店店舗 仮設壁面)
依頼・協働:株式会社NANKAI
企画・デザイン・制作・広報:株式会社 Add Wall
プロデュース&ディレクション:上山浩之
アーティスト:Add Wall collective


